サイトやブログに乗せる前の段階のメモ・下書き的な記事です。編集は管理人のみ行えます。当面はゲーム関係、特に初期のポケモンのネタが多いと思います。

ポケットモンスター クリスタルバージョンにおいて、モバイルシステムGBでプレイできたバトルタワーの話。

リンク

  • モバイルの窓 …僕が当時つけていた記録
  • バトルタワー攻略(ポケモンバトルヒストリア) …ゆっち(当時は「シオン」名義も)さんによる攻略記事
  • 対戦攻略の間(コンビネーションバラエティ) …モバイル末期まで活動していたZZGさんによる攻略記事(ジオシティーズにつきリンク切れ)

基本システム

1日に5回まで挑戦できる。プレイ料金は1回10円(通信料は別)。1回の挑戦は7連勝か敗退で終了する。
累計の勝利数は記録され、コガネシティにあるPCCのニュースマシンでランキングを随時確認できる。
中には毎日チェックしている人もいたようで、後述する不正疑惑によるトラブルもあったとのことだ。

回線に接続して利用料金を払うことに同意すると、まず挑戦する「レベル」を選ぶ。
これは参加できるポケモンのレベル上限を意味する。上記サイトにも説明があるように、レベルは10から100まで10刻みで選択できた。
回線に繋ぐのは挑戦するときと、最後にデータを送信する時の2回のみ、それぞれ数秒もかからないという配慮がなされていた。

フラットルールのような自動調整はないので、そのレベル以内(もちろん上限がベスト)のポケモンを用意する必要がある。
さらに、Lv70以降はいわゆる禁止伝説(ミュウツー、ミュウ、ルギア、ホウオウ、セレビィ)の使用が解禁される。
GSルールのような制限もない。ミュウツー・ルギア・ホウオウなんてパーティも可能である。

レベルを選択したら、次に「ルーム」を20部屋の中から選ぶ。それぞれのルームごとにトレーナーデータが記録される。
全てのレベルを合わせて200ルーム、それぞれ7人ずつのデータが記録されているので、総計で1400人分のデータが記録される。
使用ポケモンは3匹ずつなので、ポケモン数でいえばのべ4200匹が常時サーバーに記録されていたことになる。

これらのデータは、原則として毎日更新される(ただしそのルームに挑戦者がいなかった場合は据え置きかな?)
7人目(ルームリーダー)から2人目までは、挑戦者の中から優秀な成績(累計ターン数、残りポケモン数、HP率など)を集めた順に並ぶ。
ルームごとにデータは独立しているので、同じプレイヤーのデータが異なるルームに同時に記録されることもありうる。
最初の1人目は残りのプレイヤーの中からランダムで選ばれるので、挑戦者は誰もが登録されるチャンスがある。
もっとも、リーダー含めて登録されることのメリットは特にない(7人抜きしても賞品は何もない)。あくまで純粋に名誉的なものである。

短期的にプレイする人はルームリーダーを目指し、長期的にプレイしている人は安定した勝利でランキングの維持・更新を目標にしている印象があった。
冒頭のリンク先にあるゆっちさんの攻略記事は明らかに前者で、後者の視点が欠けていることに注意したい。

なお、プレイヤーが最初に遊ぶ段階では、当然ながら開発者が用意したデフォルトのデータが入っている。
しかしシーズンごとのリセットなどが行われたという話は聞かない(不正データの差し替えはあっただろうが)ので、ごく初期を除けば戦うデータはすべてユーザーのものだったはずである。
ただし、不人気のレベル帯では最後までデフォルトデータが残っていた可能性もある。

面白いのは、自分自身のデータが敵として出現する場合もあるという点。
特に人数の減った末期においては、毎日ルームを変える等しないと頻繁に遭遇することになっていた。
ミラーマッチ対策というのは少なからぬ課題であり、ソーナンスがそこそこ人気を得ていたのもそれが理由ではないかと思われる。
CP相手には強い(少なくとも道連れで1:1交換は狙える)一方で、CPとして出てきた場合は簡単に対処できるどころか起点になるのだ。

ルール

禁止伝説の解禁を除けば後のシリーズと変わらない。種族とアイテムは重複不可。引き分けになった場合はプレイヤー側の負け扱い。モバイルカップ2001(種族とアイテムの重複OK)とは異なるので注意。

眠りと凍りに関する制限はない。2匹以上を眠らせることが出来るし、そのまま試合は続行される。

システム的には、プレゼントのダメージ計算のバグが修正されている(クリスタル同士であってもケーブル対戦なら金銀と同様)。一方で、角ドリルと地割れのミスをカウンターできるのは通常通りである(ポケスタ金銀では不可)。

不正について

パラメータについては再計算されていた(仮にオール999にしても本来の値に戻された)と思われるが、当初は技に関するチェックがなく、キノコの胞子マルマインなどが跋扈する無法地帯だったという話が各所に伝わっている。のちに改善されたが、機械的に対処できるのならばなぜ最初からやらなかったのかという不信感は避けられなかったようだ。仮にも有料コンテンツであるにも関わらず。

また「本来両立できない組み合わせ」については最後までチェック体制が整うことがなかった。実際に自分も、ミラーコートとカウンターを両立したカメックスを末期において頻繁に目にしている。

また、1日に6回以上挑戦するチートも使用されていたようだ。しかしチートではなく、偶発的なバグや通信ラグと思われる要因によって6回以上プレイできてしまった例も存在したらしい(伝聞。個人的には未経験)。毎日ランキングをチェックしている人は目ざとく見つけて、コミュニティ内で糾弾することもあったらしい。

レベル別雑感

Lv10

「低レベルなので初心者でも気軽に戦える」とNOMの記者は書いていたが、実際は前作通信を前提とした竜の怒りが吹き荒れ、育て屋リセットによる育成を施したポケモンが跋扈する魔窟である。ランダム選択される1人目には、うっかり迷い込んだとおぼしき初心者の無残なパーティをしばしば拝むことができた。

勝つにしても負けるにしても短期決戦なので、勝ち星を稼ぐために利用していた人も多かったと思われるのだが、高ランカーがこのレベル帯に常駐していたという話は聞いたことがない。やはり安定して勝つことが難しいためだろうか。

Lv20

Lv10をややマイルドにした感じ。竜の怒り軍団はいうに及ばず、Lv10とは違ってカビゴンが強く、黄金の実によってかなりの耐久力を見せていた思い出がある。個人的にはイエローカップのエースで活躍したドククラゲをよく使っていたのだが、環境的には決して強いポケモンではなかったと思う。

基本的に過疎傾向だったが、末期でも根強いファンがいた印象。

Lv30

98カップのメンバーを流用したり、同じLv制限で行われたモバイルカップ2001の試運転をしたりと、それなりに人気があったと思われるレベル帯。個人的にはほとんど知らない。

誤解している記事があったので一応補足するが、モバイルカップ2001そのものはバトルタワーとは無関係である。モバイルによる通信対戦でメーカーのスタッフを相手に予選を行い、勝ち抜いたトレーナーが本戦に出場できるという仕組みだった。最終的な出場権はターン数などの条件で絞り込まれたので、バトルタワーのリーダーと混同してしまったと思われる。

Lv40

敢えてこのレベル帯を選ぶ人が果たしているのだろうか。競争率は少なそうだが。全く知らないゾーン。

Lv50

レベルの都合でカイリューとバンギラスが使えないことを除けばほぼ2000カップ。多分一番人気があったんじゃないかな。ポケスタ用に育てたポケモンで戦う人、バトルタワーというシステムに特化したメンバーを育成する人、オフ会(2000ルールが一般的だった)のスパーリングに利用する人、弱いことを承知で色違いを見せびらかす人、あるいは殿堂入り直後の旅パで突っ込む人など、様々なタイプのトレーナーがいて使用ポケモンのバラエティにも富んでいた。

Lv60

カイリューとバンギラスは使いたいが、禁止伝説は嫌だという人のために存在するレベル。本当の意味で2000に近いのはこちらだろうが、レベルの都合で両立できないのは痛すぎる。果たして何人が挑戦したのだろうか。全く知らない。

Lv70・Lv80・Lv90

実質的にほぼ変わらないと思うのでまとめて扱う。冒頭のリンク先の記事にて、「充分な努力値を貯めるためには苦難の道を行くことになる(ゆえにミュウツーは少なかった?)」とゆっちさんが書いていたが、努力値の概念を知っていながら育て屋リセットを利用しないという例はありうるのだろうかと個人的には疑問が残る。

敢えてこのレベル帯のために育成・研究している人はほとんどいなかったと思われるが、Lv100まで育てるのを待ちきれずに挑戦した人はそれなりにいたと思われる。Lv100においてすら規定レベル未満のポケモンが見られたほどなので。

Lv100

もしかしたらLv50より盛り上がっていたかも知れないルール。累計勝利数の最終成績でトップだったクレリアさんはここを根城にしていた(ついでに、主な使用PTはムウマ・ハピナス・ホウオウである。それぞれ「むぅまにあ」「たまごっち」「プチフレア」というニックネームだったことも記憶に留めて欲しい)。ただでさえ時間のかかる環境で、類型2万勝近くを挙げた根気は驚嘆に値する。冒頭のリンクで紹介したZZGさんもこのレベルを前提とした記事を書いている。

ZZGさんの記事によると、セレビィが人気だったという信じがたいことが書いてある。ゆっちさんはセレビィに触れておらず、また末期に自分が挑戦した時もセレビィを見た記憶がないので、おそらくはモバイルのイベントで配布されたことで記念に育ててみた人が多かったのではないかと思われる。ただ、宿木のタネや滅びの歌で長期戦に強かったり、苦手なはずのホウオウも先制の原始の力2発で倒せたりと、ポテンシャルや環境適正は決して悪くなかったと思われる。バトルにおいてセレビィが歴代で最も輝いていた環境かも知れない。

独断と偏見によるプレイヤー層分析

当時、PC用サイトの管理者や閲覧者は中高生が多く、携帯電話の所持率は決して高いとは言えなかった(あるいは持っていても対応機種ではなく、かといって気軽に買い替えたりキャリアを乗り換えることもできない)ので、その界隈で活動していた人は現役時代であってもバトルタワーについての情報を見る機会はあまりなかったはずである。

積極的にオフ会の企画・参加をしたり対戦考察をするような、いわゆる「対戦ガチ勢」は初期にこそ注目したただろうが、初期のチート野放し状態に萎えてしまったり、対人戦とは似ても似つかないCP操作(性能が悪いというよりは、ポケスタ金銀のように人間らしい行動をするAIに対し、意図的にルーチンを単純化することで、それを突破すること自体をゲーム性に取り入れていたのではないかと個人的には思うのだが)に飽きてしまった人もいるだろう。リンクで紹介したシオンさんは数少ない例外であり、末期にもそこそこプレイしていたようだ。

重ね重ね個人的な見解だが、バトルタワーのコアプレイヤー層は「社会人カジュアルゲーマー」だったと思う。独断だが、クレリアさんやZZGさんはここに属する。彼らは「魔法のiらんど」で携帯電話向けの簡易サイトを作り、相互リンク集で繋がりを持ち、PC向けのポケモンサイトにはあまり顔を出さない(そもそもPCを持っていない人も多く、当時の携帯電話では閲覧困難ゆえに視界に入りにくかったのだろう)人が多かった。CPの癖を把握しながら戦うのは「対人戦」とは異なる昔ながらのビデオゲーム文化であり、ファミコン直撃世代である彼らとの親和性は、より若い(初代発売当時に小学生だったくらいの世代)「対戦ガチ勢」より上だったのではないかと思っている。

当時の「魔法のiらんど」上で作られたサイトは現在ではほとんど残っていない。WebArchiveでも表層しか掘れないサイトばかりである。当時の掲示板でのやりとり等はもちろん、かのクレリアさんが自サイトに書き記していた構築解説ですらも現在は散逸してしまった。せめて僕のような人間が記憶を掘り起こしながら彼らの奮闘を語り継いでいきたい。

殿堂入りの館:クレリアさんのムウマ「むぅまにあ」

ttp://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=clelia&P=2 のアーカイブより。内容紹介と解説。

【Birthday】2002年1月6日

モバイルのサービスは同年末で終了。実は活躍していたのは長くとも1年未満ということになる。

【能力値】HP:315 攻撃:202 防御:216 特攻:268 特防:268 素早さ:268

個体値は7EFFの模様。親を間違えて防御がEになってしまったとのことだ。
これによりHP個体値が4ポイント下がり、HPが理想値より8ポイントも低くなってしまっている。
攻撃に関しては♀なので個体値7確定。物理技がないのに敢えて完全に育てている点から、当初はシャドーボールを入れていた?

【使える技】サイコキネシス あくむ のろい みちづれ

「ハピナス・ホウオウと組ませる為のマニア仕様ですから、真似しない様にね(^^;」とのお言葉。
呪いの使いどころがポイントで、時に後続の無償降臨のために敢えて自滅させる目的で使うこともあったとどこかに書いてあった記憶。
GBでの対CP戦では黒い眼差しが使いづらい(かけた状態で引っ込めると、同じターンに相手が引っ込めてくる)ことも留意。

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(これより下に表示される広告は僕とは無関係です)

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